【今回のポイント】
- 市場予想はNFP+8.5万人、失業率4.2%
- 過去19年では円安ドル高の確率が約57.9%
- 円安ドル高時の平均上昇幅は+50pips
- 円高ドル安時の平均下落幅は▲67pips
- 直近5年では円高ドル安の確率が60%
- 円高ドル安時の平均下落幅は▲143pipsと大きく、弱い結果には特に注意
- 今回も市場予想8.5万人を上回れるかが最大の焦点
市場予想
| 指標 | 市場予想 | 前回 |
|---|---|---|
| 非農業部門雇用者数 | +8.5万人 | +5.7万人 |
| 失業率 | 4.2% | 4.2% |
市場では、前回から雇用者数が持ち直すかどうかが最大の焦点となっています。
過去19年間の8月発表(7月分)雇用統計の傾向

過去19年間のデータを見ると、ドル円は以下のような傾向となっています。
予想されるドル円の動き
円安ドル高:11回(約57.9%)
円高ドル安:8回(約42.1%)
平均値動き
円安ドル高となった11回の平均上昇幅:+50pips
円高ドル安となった8回の平均下落幅:▲67pips
過去19年間では、約6割の確率でドル円は円安ドル高となっています。
一方で、値幅を見ると円高ドル安となった場合の平均下落幅は67pipsと、円安ドル高時の平均上昇幅50pipsを上回っています。
つまり、「上昇する可能性はやや高いものの、下落した場合のインパクトは大きくなりやすい」という特徴が確認できます。
直近5年間の傾向

コロナ禍以降の直近5年間では、やや異なる傾向が見られます。
予想されるドル円の動き
円安ドル高:2回(40%)
円高ドル安:3回(60%)
平均値動き
円安ドル高となった2回の平均上昇幅:+53pips
円高ドル安となった3回の平均下落幅:▲143pips
直近5年間では、円高ドル安となる割合が60%とやや高くなっています。
さらに、円高ドル安となった場合の平均下落幅は143pipsと非常に大きく、円安ドル高時の平均上昇幅53pipsを大幅に上回っています。
近年は弱い雇用統計が発表された際にドル売りが加速しやすい傾向があるため、下方向への値動きには十分注意したいところです。
今回の注目ポイント
① 非農業部門雇用者数(NFP)
市場予想は+8.5万人です。
前回の+5.7万人からどこまで回復できるかが最大の焦点となります。
- 10万人以上なら労働市場の底堅さが評価され、ドル買い優勢となる可能性があります。
- 5万人未満なら景気減速懸念が強まり、ドル売りが優勢となる展開も考えられます。
② 失業率
市場予想は4.2%です。
- 4.1%以下ならドル買い材料。
- 4.2%なら市場予想通りで反応は限定的。
- 4.3%以上ならドル売り材料となる可能性があります。
③ 平均時給
雇用者数や失業率に加え、平均時給もFRBが重視する指標です。
平均時給が市場予想を上回れば賃金インフレが意識され、ドル買いにつながる可能性があります。
反対に弱い結果となれば、ドル売り材料として受け止められるでしょう。
発表後のドル円シナリオ
強い結果
- NFPが市場予想を上回る
- 失業率が4.1%以下へ改善
- 平均時給も市場予想を上回る
↓
ドル買い・円売り優勢
過去の統計では、円安ドル高となった場合の平均上昇幅は約50〜53pipsとなっています。
弱い結果
- NFPが市場予想を大きく下回る
- 失業率が4.3%以上へ悪化
- 平均時給も市場予想を下回る
↓
ドル売り・円買い優勢
過去19年間では平均67pips、直近5年間では平均143pips下落しており、弱い結果となった場合は下方向への値動きが大きくなる可能性があります。
今後のFOMCへの影響
今回の雇用統計は、次回FOMCの金融政策を占う重要な材料となります。
市場予想を上回る結果となれば、FRBが利下げを急ぐ必要性は低下し、ドル買いが優勢となる可能性があります。
一方で、雇用者数が再び市場予想を下回り、失業率の悪化や平均時給の伸び鈍化も確認されれば、市場では追加利下げ観測が強まり、ドル売りが優勢となる展開も想定されます。
まとめ
今回の市場予想は非農業部門雇用者数+8.5万人、失業率4.2%です。
過去19年間では約58%の確率で円安ドル高となっていますが、円高ドル安となった場合の値幅はより大きい傾向があります。また、直近5年間では円高ドル安の割合が60%となっており、弱い結果が出た際のドル売りには特に警戒が必要です。










